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アメリカやアジアのTV&映画と日々のいろいろ。

愉楽の園

bkkn


Did you have a great Christmas?

私は26日にクリスマスパーティ(みんなクリスチャンじゃないから気にしない)があったので、24日も25日もゴロゴロ過ごしました。クリスマスは私にとっては友達とのreuniteに最適な機会。香港、韓国、タイ、アメリカ、カナダ・・・世界のあちこちにいる友達とメッセージを交換しました。その中で韓国の友達から、「これからもずっとずっと連絡を取り合おうね。」というメッセージをもらって、「いい時代に生まれてよかったなあ。」とちょっとジーンとしました。国家として考えると間にまだ深い溝は残っていても、個人レベルでは友達になれるところまで来たわけですから。

先日出版社に年末のご挨拶に伺った時にバンコクの話になりました。私は約20年前に初めてバンコクを訪れて以来、街がとても好きになり、今はクライアントもいるので、年に数回訪れています。バンコクのどこが好きかと言われると、善も悪ももやがかかったようにぼんやりとして見えず、それはそれで見なくてもいいか…と思わせる甘い媚薬のような空気感かな。私は混沌とした東南アジアの空気感が好きなのです。そういう話をしていた時に出版社の方に勧められたのが宮本輝の「愉楽の園」で、早速読んでみました。

このお話、私は好きです。バンコクの路地の風景や匂いが分かる人はみんなこの小説が好きなのではないでしょうか?そして、小説の中で起こることのすべてが私には現実のように思えました。別に経験したわけではないですが(経験してたらここにはいない)、あの街のダークサイドは底なしのように感じます。そして一握りの上流階級の人たちは子供のころから運転手つきのベンツに乗り、同じクラスの人たちとだけ交流し、海外で教育を受け、庶民から限りなく遠いところにいる。タイを舞台にした話ってバックパッカーの話が多いのですが、「愉楽の園」はそのトップとボトムの世界が両方描かれているところがおもしろいなあと思いました。

私も今はバンコクでは高級ホテルに泊まり、仲のいいタイ人の友人も上流階級の人たちですが、一人のときはローカルなマーケットに出かけて買い食いをしたり、そこで100バーツの腕時計を値切ってみたりもします。私だけでなく日本人は安宿に泊まっていても、きれいなドレスを着てオリエンタルホテルに食事に出かけたりしますよね。私はそういう日本人の柔軟性って嫌いじゃないです。日本はフラットな社会だから、外国に行っても異なる階級間の移動が自然にできるんですよね。でもタイは階級社会だから上流階級の人たちは屋台で食べたりしないし、そこに出入りする人たちと話もしない。それがいけないということではなく、そういう社会であるということです。

物語の中で登場人物の野口という男性がバンコクで感じるエネルギーと倦怠感はリアル。私は流れに逆らわずに自己を保てるかどうかが海外で暮らすポイントだと思うんですけど、野口はいろんなことに一定距離を置くことによって正しい判断力を失わない、優れたバランス感覚を持っている。そして彼は出会っては別れて行くという、旅先で逢う人たちとの関係の希薄さをよくわかっていて、好きになった恵子に対しても過度な期待はしない。でも根にある正義感が災いして、まわりの人におせっかいをしてしまって反省したり、この人は本当にspontaneuosな人だと思いました。この「spontaneous」という言葉、小説の中に出てくる「シュポンターン」と語源はきっと一緒ですよね。反対に主人公の恵子はバランス感覚がない。流れているようで流れに逆らっていて、流されている。でもバンコクは流されたくなるような街ですから、恵子さんのことは責められませんよ。

この小説、映画にはなっていないんですね。こんなに鮮明に映像が浮かぶストーリーなのに。でもこのドラマはやっぱりアジアの湿った甘ったるい空気を肌で感じたことのある人で、上流社会の退廃感を描ける監督さんじゃないとむずかしいかな。香港映画として制作してもいいかも知れませんね。私は恵子=中谷美紀のイメージでしたが、野口はぴったりの俳優がイメージできなかった。映画化されるとしたら、野口役のキャスティングが肝ですね。私が映画監督だったら絶対に撮ってみたい題材だけどなあ。

  1. 2007/12/28(金) 16:14:01|
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Eye in the Sky (跟蹤)

バンコクへの機中、「Eye in the Sky(跟蹤)」という香港映画を見ました。前回、アーロン・クォックの「父子」で失敗したのでどうしようかなあ?と思ったのですが、他に見たいものがなかったので。見てみたら、意外におもしろかったです。ここでも数回書いたような気がするのですが、私は返還直前のころ香港に4年間住んだことがありまして、香港は気持ち的には単なる外国ではないのです。この映画ではセントラル(中環)あたりのシーンが多くて、土地勘もあったし(通勤路でしたから)、あの空気感がわかるので、すんなストーリに入りこめました。監督のヤウ・ナイホイは有名映画監督ジョニー・トーの脚本家をしていた人だそうです。スーパー男前が出てくるわけでもなく、強烈なアクションがあるわけでもなく、わりとlow keyなポリスストーリーなのに緊張が解けないのは脚本が素晴らしいからなんでしょうね。(専門家ではないので推測)

「Eye in the Sky」とは"surveillance"の意味だそうです。Merriam-Websterで調べてみると、フランス語が語源で、「from=sur- + veiller= to watch」ということらしいです。映画は香港警察の監視・尾行を専門とするチームのお話です。主演のサイモン・ヤム(任達華)は私が香港に住んでいた十数年前はバリバリの二枚目をやってたのですが、この映画ではいい感じで枯れたメタボ中年を演じてたのでちょっと感動。主人公に多様性があるのは観客が成熟しているからだと思うんですよね。ハリウッドはかなり前からそうだし、日本映画も追い付いてきた。テレビはまだまだですけど。

新人捜査官のケイト・ツイ(徐子珊)は、香港の会社の同僚にそっくりで垢抜けないなあと思っていたのが、だんだん顔つきが変わっていき、最後は立派な捜査官の顔になっていましたね。彼女はミス香港出身。カリフォルニア大学デイビス校で日本語を専攻。日本語をしゃべれるんでしょうね。


  1. 2007/12/15(土) 21:49:20|
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休暇というか・・・

翻訳も無事納品し、明日から家族を連れてバンコクです。年寄り二人連れていくので、どんな旅になるやら・・・?でも知っている街だからちょっと気持ちは楽です。夜は早いだろうから、向こうでアメリカのドラマもがんばって追いつきますよ。
  1. 2007/12/12(水) 00:23:41|
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がんばれ、Ellen!!

「Damages」のEllenのこと。

翻訳が終わって体調もまあまあ回復し、いよいよアメリカのドラマを再開するぞー!と思っていたら、また来ましたよ。翻訳 いや、お仕事を頂けるのはほんとにありがたいんですよ。でもやっぱ辛い…。まあ今回は量は少ないのでなんとかがんばります。

仕事の合間ではありますが、「Damages」の第1シーズン見終わりました。いやーやっぱりおもしろいです!プロットの作りが全然違うもんなあ。Ellenの婚約者のDavid以外は全員、なんらかの悪い部分を持っているので、最後まで誰が本当に悪いのかわからなかった。いや今でもわかりませんけどね。グレン・クローズがうまいのは当たり前だけど、Ellen役のRose Byrneもうまいと思いました。彼女はオーストラリア人だそうです。最近イギリス人でもオーストラリア人でもアメリカ人役をやりますね。特にイギリス・オーストラリア系の人が話すアメリカ英語ってちょっと品があるように聞こえるから、良家のお嬢さんとか知的な役とかやるとちょうどいいのかも。「Damages」は視聴率自体はそれほど良くなかったらしいのですが、批評家からの評価は高く、13話x2シーズンの延長が決まったそうです。よかった。いいドラマですから。珍しくテレビ局の良心が働いたケースですな。それにしてもこういうhigh stakeな仕事はしたくないなあとつくづく思いました。

「24」のSeason7は、脚本家協会のストが祟り、放送日が未定となりましたね。確かに中断が入ると辛さ100倍のドラマですからね。私なんか1週間どころか1日も続きを待てなくて、毎年24話一気見ですから。

damages

「Damages」のEllen。系統としては「The X-Files」のDana Scullyという感じ。
  1. 2007/12/07(金) 13:04:28|
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